1. ホーム>
  2. コラム>
  3. OPP袋とCPP袋のいいとこ取りをしたラミネート袋とは?

OPP袋とCPP袋のいいとこ取りをしたラミネート袋とは?

見た目が透明だからシンプルに「透明封筒」と呼ばれることの多いOPP袋(二軸延伸ポリプロピレン)とCPP袋(無延伸ポリプロピレン)ですが、それぞれ同じ材料からできてはいても特性は微妙に異なっています。一般にはそれぞれの特色を生かすような用途で使われますが、場合によっては、OPフィルム、PPフィルムを貼り合わせ、双方の優れた点を合体させたラミネート袋として用いられることも。そこで、今回はこのラミネート袋とは何か、どんな特性を持った包装資材なのかについてお話しします。

もくじ

1:OPP袋とCPP袋の特性・メリット・デメリットを比較すると?

2:OPP袋・CPP袋単体では得られない特性が魅力のラミネート袋とは?

3:ラミネート袋が得意とする包装、苦手とする包装

4:まとめ

1:OPP袋とCPP袋の特性・メリット・デメリットを比較すると?

まず、OPP・CPPフィルムのラミネートがどのようなものか、ご説明する前にOPPフィルムとCPPフィルムそれぞれの違い、メリット・デメリットをおさらいしておきましょう。

  OPP(二軸延伸フィルム) CPP(無延伸フィルム)
メリット

〇素材に腰やハリがある

〇引張強度、引裂強度が高い

〇抜群の透明感がある

〇130℃までの耐熱性

防湿性がある

印刷インクの乗りがよい

〇素材が柔軟で表面は滑らか

〇引張強度、引裂強度はOPP以上

〇透明感がある(OPPには劣る)

〇耐熱性は130℃以上

ボイル耐性に優れる

耐摩耗性がある

ヒートシール性がある

デメリット

×切れ込みからの引き裂きに弱い

×冷温下では強度が落ちる

×ヒートシール性がよくない

×液体や粉末などの包装に不適

×透明感でややOPPに劣る

×高温・低温下では強度が落ちる

 

2:OPP袋・CPP袋単体では得られない特性が魅力のラミネート袋とは?

上の表で見るように、OPP袋もCPP袋も透明度や強さといった点では程度の差はあれ、どちらも優秀なのがよくわかります。ただ決定的に違うのは黄色くマーカーした部分で、これらはOPP袋、CPP袋に独自の特性であり、メリット・デメリットもあるのです。

この2つの素材をラミネートした袋はOPP=OP、CPP=CPとも言われることからOPCPラミネート袋と呼ばれています。なお、特性の違いを生かして外側には当面℃が高く防湿性に富んだOP=OPPフィルムを使用し、内側には滑らかで耐摩耗性の高いPP=CPPフィルムを使用して作られるのが一般的です。

また、CPPフィルムの優れたヒートシール性を生かせば、溶着が容易なので袋化などの加工にも最適。表面は印刷インクの乗りがよいOPPフィルムなので、商品名やロゴなどのプリントに適しています。なおCPPフィルムはボイル性がよいため、他の素材と貼り合わせレトルト袋として利用されることも少なくありません。

3:ラミネート袋が得意とする包装、苦手とする包装

OPPフィルムとCPPフィルムをラミネートしたOPCPラミネートフィルムは互いのメリットを生かしつつ、それぞれの弱点を補ういわば最強の組み合わせといったところでしょうか。ただし、包装材として決してオールマイティというわけではありません。たとえば、OPCPラミネートフィルムは、防湿性こそ高いものの酸素を遮断する特性はありません。したがって、酸化によって品質に影響が出るような食品や物品の包装には適しません。乾燥菓子や乾物などの食品類や文具・雑貨の包装、DM(ダイレクトメール)用封筒など酸素の影響を受けにくいものの包装に使用するのが一般的です。

4:まとめ

同じ材料から作られているのに、それぞれ得意分野が微妙に異なるOPP袋とCPP袋。そのメリットを生かし、デメリットを小さくするように作られるのがOPCPラミネート袋です。今回はOPP袋とCPP袋のいいとこ取りをしたラミネート素材についてご紹介しましたが、このコラムでは異なる素材を使ったラミネートの例もご紹介していますので、ぜひ参考になさってください。

◎お問い合わせ先

株式会社アイエヌジー
〒335-0035 埼玉県戸田市笹目南町16番9号
TEL. 048-449-7893/FAX. 048-449-7894
E-mail. info@ing-top.com

戻る
Contact
OPP袋・PP袋のご相談・お見積り希望はお気軽に!
  • TEL.048-449-7893 FAX.048-449-7894